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気になる。 お仕事
 
元気を与える歌声 ジャズボーカリスト
 
  情感あふれる歌声が、ライブハウスに響く。曲の合間には軽妙なおしゃべりで、場を和ませる。毎月第1・3土曜日、松阪市日野町のライブハウス「サライ」のステージに立つ、ジャズボーカリスト古立亮子さん(59)。ジャズのスタンダードナンバーをブルージーに歌い上げ、聴衆を魅了する。
  19世紀末から20世紀初頭のアメリカで生まれたというジャズ。黒人たちによって確立された後、その自由な表現様式から、人種の枠を越えて世界中に多くのファンを獲得した。そんな音楽を歌い手はどう伝えるのか。古立さんは「聴いてくださる方々の表情を見て、思いを共有していると感じたとき、歌える」と話す。
  札幌市出身の古立さんが歌を始めたのは、17歳の時。ゴスペルを知ったことがきっかけだ。歌は当初、抱えていた自分の悩みを解消してくれるものだった。それが2年後、夫となるギター奏者の孝幸さんと出会いジャズバンドを結成、ススキノを中心にジャズボーカリストとしての仕事を開始することとなる。ライブ活動を続けるかたわら、ラジオ番組のDJやローカルテレビ番組の司会などで多忙な生活を送った。結婚後は北海道を離れ、孝幸さんの仕事で何度も転勤を経験する。環境の変化になじめずに4年間ひきこもった苦しい時期もあった。だが、三重に転居して出会った友人の紹介で、松阪市内のライブハウスでの仕事を得ると、三重の音楽仲間が増え、支えられた。「もう一度基礎に立ち返ろう」と、1日8時間、エラ・フィッツジェラルドなどのCDを2年間聴き続けたのは、50歳を過ぎたころだ。
  「最近は、自分のためだったジャズを人のために歌えたら、と考えるようになった」と古立さんは言う。そんな思いから、災害支援、障がい者支援のコンサート、ミャンマーに学校を建設するためのステージなどにも意欲的に関わる。この仕事をしていて一番幸せだと感じるのは、歌を聴いた人から「元気をもらった」といった感想をもらった時だ。「苦しかったこともひたすら頑張ったことも、今歌うためにあったのだと思う」と古立さんは話した。 問い合わせは「サライ」0598(21)3130まで。
 
 
 
福祉や医療の現場で活躍 音楽療法士
 
  桑名市鍛冶町のふれあいプラザで、毎月1回、市内の高齢者を対象に「ふれあいコーラス」が開かれている。
「さあ、きょうはさわやかな歌でスタートしましょう」
  8月の開催日。約80人の参加者が、ピアノの音色とともに、昭和20年代の歌を口ずさむ。
「王将」や「函館の女」など、高齢世代にはおなじみの名曲が続き、体でリズムをとる姿も。全12曲をしめくくる「星影のワルツ」では、歌声が高らかに響き渡った。ふれあいコーラスは、「音楽療法」の一環として桑名市が行っている事業だ。
  音楽療法は、音楽で心や体を刺激し、心身の健康を回復させる療法。知的障害児の発達の援助や、大人のストレス軽減、高齢者の心身の健康の維持など、あらゆる場面でその効果が期待されている。
  音楽療法をになう「音楽療法士」は、現在日本では、公的な資格ではない。音楽療法の効果に注目した桑名市では平成14年、自治体独自に「音楽療法士」の養成講座を開講。現在、10人の「桑名市音楽療法士」が活躍している。「ふれあいコーラス」をはじめ、高齢者や障害者の施設など、活動の舞台は多岐にわたる。
  音楽療法士は、ピアノや打楽器など、さまざまな楽器を使い、参加者とともに歌声を響かせる。また、参加者自らが楽器を演奏したり、音楽を鑑賞する機会を企画し、音楽の楽しさを共有している。
  桑名市音楽療法士の1人、林恵子さんは、「ふれあいコーラスでは特に、始まる前と終わった後とでは、参加された方の表情がまったく違います」と話す。
  対象者の心に、音楽を届けるのが音楽療法士の大切な役割。年代や季節に合わせた曲選びに、まずは、頭を悩ますそうだ。音楽の技術はもちろん必要だが、対象者の気持ちに寄り添うことが、何よりも求められる。
  「心を読むことができず、難しさを感じることもある。でも皆さんが楽しかったと言ってくださることが、この仕事を続けてきてよかったと思う瞬間です」と林さんは話す。
 
 
 
バイオリンにトータルに関わる バイオリン専門店主宰
 
  天井に掛かったさまざまなサイズのバイオリン。作業台にはいくつもの工具が並ぶ。津市内で「バイオリン工房NAKANO」を経営する中野雅敏さん(36)は、バイオリンの販売、修理・調整、製作、バイオリンに関する全般を手掛けている。大学卒業後、バイオリン製作学校「バイオリン工房クレモナ」で学び、バイオリン製作者であるマエストロG.B.モラッシー、G.スコラリー、岩井孝夫、鈴木郁子諸氏のディプロマを取得。その後同校の講師を経て、1999年、現在の仕事を始めた。
  バイオリンには、標準サイズである4/4だけでなく、身長や手の長さに合わせて小型に作られた数種類の分数楽器がある。また、大量生産される安価なものから手作りの高価なものまで値段の差も大きい。手作りのものについては、製作時期や製作者によって価格が異なる。弓も同様に値段帯が幅広い。販売は、顧客のニーズに応じて納得のいくものを選んでもらえるよう心をくだく仕事だ。
  また、楽器は使っているうちに少しずつ消耗していく。それを元の状態に戻すのが、修理、調整の仕事。定期的な調整は、楽器を良い状態で長く使うためにも重要だ。定期的なメンテナンスだけでなく、演奏会の前にベストな状態にと調整を依頼されることも多い。調整をするポイントには、弦を巻く時に使う「糸巻き(ペグ)」、弦を押さえる部位である「指板」、弦を支えて音を楽器に伝える「駒」、楽器の中に立つ木の柱、「魂柱」などいくつかある。これらの調整で音が大きく変わる。「もう少し、かたい音にしたい」あるいは「やわらかく」といった演奏者の要求を確認して調整を行うことも。さらに、バイオリンを自ら製作もする。1本のバイオリンの製作には半月から1か月は必要だ。原木を削り、専用の測定器で細かく測りながら作る。ニスを塗る前の白木の状態までに、約150時間。その上にニスを30〜50回塗って仕上げる。製作から調整、修理までトータルに携わっているからこそ出来る顧客へのサポートがある、と考えている。
  工房では、バイオリンとチェロの教室も開いている。生徒の上達を感じられたときが、何よりうれしい。最近は若い人だけでなく、定年を迎えてから楽器を始める人も増えてきた。とはいえ、バイオリンはまだ、ピアノのようにポピュラーな楽器とは言えない。もっと多くの人が、気軽にバイオリンに親しむようになればと願う。
 
 
 
絵本で心を元気に ブックドクター
 
  悩みやストレスで疲れた心を癒す薬として「本」を処方するのが「ブックドクター」。本をきっかけに、人々に元気やパワーを与える仕事だ。
  実は三重郡菰野町と東京都港区を拠点に、2002年から活動するグループ「朗天狗(ほがらかてんぐ)」が自ら名付けた職業。日本初の試みとして、県内出身・在住の男性4人が始めた。
  主な活動は、絵本を中心に本の持つ豊かな世界を伝えるための「読みあそび」や講演会。読みあそびは、子どもたちとの掛け合いを通して、その場にぴったり合う絵本を読むもの。「読み聞かせ」と違い、前もって本を決めない。アドリブ満載の、絵本を媒体にしたまさに「遊び」だ。
  常に子どもたちの表情や言葉に細心の注意を払わねばならない。必要なのは朗読の技術ではなく、子どもたちの前で自分をさらけ出すこと。
  また、レパートリーが膨大になくてはできないというのは誤解。同じ絵本でも角度を変えれば、いろいろな使い方ができるからだ。
  活動の対象は、全国の保育園、幼稚園を中心に、小・中・高・大の学校、病院、老人ホームなど。企業研修に招かれることもあるし、子どもに読みあそびをした後、保護者に講演をすることもある。
  現在のメンバーは、リーダーの三浦伸也さん(45)=通称しん=、杉本昌弘さん(42)=あきひろ=、佐藤克旨さん(27)=さとかつ=、焼本泰治さん(28)=たいち。4人とも、幼少時に絵本と接した経験は少ないというが、今では絵本の持つ奥深い世界に引き込まれ、一人でも多くの人にその魅力を伝えようと、毎日精力的に活動を続けている。
  しんさんは「子どもから教えてもらうことが多いんだ。彼らが“今”を精一杯生きている姿を、イライラしたり、落ち込んだりしている大人たちに伝えたい」と話す。
続けて、「まだまだ認知度は低いが、いつかきっと“子どもたちのなりたい職業”に選ばれるようになってみせるよ」と子どものように夢を語った。
 
 
 
物言わぬ木の代弁者 樹木医
 
 
傷んだ樹木の診断と樹勢回復、また後継樹の保護育成などの指導を行う専門家である樹木医。1991年から、財団法人日本緑化センターが実施する資格審査に合格した人に与えられる称号だ。
  審査に応募できるのは、樹木の診断、治療等に関わる業務経験が7年以上ある人か、大学等で基礎的な知識・技術等を習得し、樹木医補と認められてから業務経験が1年以上ある人。大学や農林高校の教職員や国、地方公共団体の職員、造園業者などが主な受験生だ。
  毎年、筆記及び業務の第1次審査で認められた120人が、第2次審査の研修と面接を受け、合格者が決まる。研修では、樹木の分類や構造、保護に関する制度、土壌や病害の診断など16科目に渡る講義および実習が行われ、各科目ごとに筆記試験がある。現在、三重県内では23人が認定を受けているという。
  松阪市嬉野黒野町在住の玉野隆さん(49)もその1人。元々造園会社に勤務していたが、木が枯れる詳しい原因が分からず、木の生理・生態に関する知識などが欲しいと考え、93年に受験、樹木医として認定された。
  木の診断は、花(実)、葉、枝、幹、根、周辺環境の6つがポイントとなるそうだ。例えば、多気郡多気町の指定文化財「波多瀬の山桜」の場合、枯れ枝や腐朽部分が増え、先端枝の衰弱など樹形も大きく変わってきたこと、過去に地形変更や盛土後に急激に衰弱したことが大きな診断材料になったという。
  樹勢回復治療は、土壌・根系の調査から始まる。素人考えでは、腐った幹に薬を塗り、枯れた枝を伐採すればいいように思うが、そういう上っ面の治療では何も変わらないそうだ。「木の声を聞き、その木が何を求めているのかを考えてやらねばならない」と玉野さんは言う。そして、適切に対応すれば、たとえ時間は掛かっても必ず木は元気になるそうだ。その回復する樹木を見るのが一番の喜びで、反対に「老木に手間を掛けるより、伐ってしまえば楽でいい」という考えの人に出会った時が一番心寂しいそうだ。
  玉野さんが関わった最高齢の木は津市芸濃町の、国の天然記念物「椋本の大椋」で、樹齢約1500年以上。地域の歴史と文化を包み込んでいる老木は人々にいろいろなことを伝えてくれる。玉野さんはこれからも、木の代弁者として木の思いを伝えて行きたいと考えている。
 
 
 
生産者と消費者の橋渡し役 野菜ソムリエ
 
 
野菜と果物の魅力や特徴などを紹介するベジタブル&フルーツマイスター、通称「野菜ソムリエ」。2001年に設立された世界で唯一の認定機関「日本ベジタブル&フルーツマイスター協会」の講習を受け、試験に合格した人に与えられる称号だ。
  人気モデル長谷川理恵さんの取得をきっかけに、20から40代の主婦やOLを中心に注目を集め、有資格者は生産、飲食業、料理講師など、幅広い分野で活躍。
  野菜・果物の魅力や感動を知ることを前提に、自ら楽しむための「ジュニアマイスター」、周囲に伝えるための「マイスター」、社会で活躍するための「シニアマイスター」の3段階のコースがある。ジュニアは基礎知識を中心に、マイスターは生産・流通・マーケティング、シニアは農業・健康・店舗・料理と食にわたって学び、それぞれに筆記や面接などの試験がある。現在、全国で3コース合わせて、10から80代の男女約1万人、三重県内では83人が認定を受けているという。
  神奈川県出身で、松阪市川井町在住の井上いぶきさん(23)は、今年3月にジュニアマイスターを取得した。井上さんは農業大学卒業後、ギフトの加工の仕事に就いたものの少し傷ついただけで商品にならない青果物があることを知った。多くの人にもっと野菜の楽しみを知ってほしいと、生産者側への転職を決意。以前から興味があった同資格を取得し、転職に生かそうと思ったのがきっかけだったという。
  講習で一番印象に残っているのは「食べ比べ」。5種類のイチゴを、見た目、食感、味などで比べるのだが、産地や品種による違いに驚いたという。以来、味の違いの理由を栽培法までさかのぼって考えるようになったそうだ。
  現在は同市内の農家の産直市場で働く。スタッフと相談しながら、週に2度「今旬のレシピ」を掲示し、毎週農産物にまつわる豆知識や料理に関するクイズを用意。それを楽しみに店を訪れる子どもも現れた。先月の「野菜ソムリエ講座」では大根のおろし方対決を企画。おろし機の種類、大根の部分、おろし方で辛味がまったく異なり、参加者もビックリ。今週末には夏野菜の紹介を計画中だ。
  初めて知った「いたどり」の食べ方を生産者から教わったり、「伊勢芋豆腐」を買った消費者に「どう食べたらおいしかったか、聞かせて」と宿題を出したり、積極的に人と関わりながら、野菜ソムリエとして充実した毎日を送る井上さん。「生産者と消費者の橋渡し役、縁結びの神様になって、多くの人に野菜をもっと楽しんでもらいたい」と、目を輝かせた。
 
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